菊地孝平 スタート無双。その2
菊地孝平 スタート無双。その2
せっかく斉藤が例として取り上げたのに、よりによってその日にフライングを切りやがった菊地孝平ですが(爆)・・・
やはりスタートタイミングの取り方が上手い奴ってのは、持ち上げ記事にチャチャ入れるタイミングも上手いみたいですねぇ(苦笑)。
★菊地孝平 スタート無双。その2
なんで菊地孝平がスタート巧者といわれているか?今回の新機能「選手データ詳細ウィンドウ」を使って、菊地孝平オンリーのスタートタイミング推移グラフを作成してみました。
※↑これは合成画像です。実際にはこのような機能はありませんので!(笑)
「選手データ詳細ウィンドウ」は、ウィンドウサイズがデカくてこのページ上では見づらいんで、数値を抜粋して表にしてみました。
3960 菊地孝平 | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
---|---|---|---|---|---|---|
アッパーライン | 0.154 | 0.171 | 0.149 | 0.162 | 0.159 | 0.176 |
平均値ライン | 0.113 | 0.121 | 0.103 | 0.114 | 0.117 | 0.111 |
ロウワーライン | 0.081 | 0.087 | 0.070 | 0.069 | 0.080 | 0.070 |
平均着順位 | 1.717 | 2.824 | 2.978 | 3.303 | 3.548 | 4.043 |
どうです?どのコースからでもアッパーラインが0.2を余裕で下回ってて、どのコースからでも平均値は0.11台で(あ、2コースだけ0.121だった)、ロウワーラインに至ってはどのコースからでも0.07あたりで安定した数値を並べています。菊地が「どのコースからでもスタート行って1マークの展開を自ら切り開く」というレーススタイルができるのもこの「スタート力」があるからなんですよね。100メートル先のスタートラインに向かっていつ行ってもコンマ1秒の誤差で到達するって・・・言葉悪いですが、ほとんど「キ■ガイ」のような(爆)正確性で、もう脱帽するしかありません。
こういう早さと正確性と安定性を持ってるから比較的安心して菊地の頭で買えるのです。もちろん彼の主戦場はグレードレースですから、相手もそれなりに強い選手だらけで、スタート力だけで勝てる世界ではありません。なので、モーターの複勝率や節間の調子や展示タイムも見て・・・「見」する時もありますけど、モーターや節間の成績が少々悪くても、スタート行って展開を切り開くというレーススタイルに魅力を感じて斉藤は賭けてるわけです。あえて言えば、モーターや節間の成績が悪い時の外コースの方が配当がデカくて美味しいので意図的にそれを狙っています。逆に一般戦だとみんなそう思うからオッズが美味しくなくて買えないんですけどね(苦笑)。
さて次に、菊地と比べる・・・のは誰にしようかな?スタート遅い選手と言えば?いや、遅いのなんていくらでもいますが、さすがにここにB級選手や新人選手を上げて比較されるのはちょっと気の毒なんで・・・
あ!思い浮かんだのが3996秋山直之選手。A1級でグレードレース戦線級の強い選手なんで・・・出して比較しても良いかなと(笑)。
※↑くどいようですがこれは合成画像です。実際にはこのような機能はありませんので!
※でも・・・BPさん!これ、できるんちゃう?選手個人について深く調べたい時に使えるんちゃう?(笑)
3996秋山選手は道中追い上げ能力に長けた選手です。外コースから全然ヤル気の感じられないタイミングでスタートしますが、ターンマーク毎に全速ターンを繰り返し、徐々に順位を上げて行くタイプの選手です。だから斉藤的にはあんま買わない(買いづらい)んですけど、最終的にゴールする時には3連を外してない、信用度の高い選手です。
3996 秋山直之 | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
---|---|---|---|---|---|---|
アッパーライン | 0.214 | 0.233 | 0.217 | 0.238 | 0.252 | 0.248 |
平均値ライン | 0.15 | 0.189 | 0.174 | 0.187 | 0.207 | 0.206 |
ロウワーライン | 0.108 | 0.135 | 0.124 | 0.145 | 0.159 | 0.17 |
平均着順位 | 1.825 | 2.882 | 2.756 | 3.152 | 2.857 | 3.366 |
どうです?どのコースからでもアッパーラインが0.2を余裕で超えていて、どのコースからでも平均値は0.15以上で(これはほとんどB級選手の数値)、ロウワーラインでさえどのコースからでも0.10を切ることはないという安定した遅い数値を並べています(笑)。このような数値で秋山がA1級をキープして記念戦線で戦えるのは「道中での全速ターンでの追い抜き力」が激優れているからなんですよね。スリットで全然ヤル気を感じられないスタートだったくせにゴールする時は3連に絡んでいる・・・言葉悪いですが「また来やがった!どこから来たん?いつの間に?」という追い上げ力には、もう脱帽するしかありません。
実際、秋山の5コースからと6コースからの平均着順位はすごい値です。菊地よりも上なんですよ。だから秋山が出てるレースを買う時はどうしても2着3着に秋山を抑えとかなきゃならなくて・・・買い目点数が増えてしまって大きく儲かりません(苦笑)。
どうですか?比較してみてどう感じられました?菊地のようなスタートタイミング推移をしている選手は他にはなかなか見つからない。秋山のような遅いスタートでも追い上げて勝ち、記念戦線を主戦場とすることができている選手も他にはなかなか見つからない。
ちょっと端的な選手を例に上げてしまったかな?とも思いますが(苦笑)、そもそもこの「選手データ詳細ウィンドウ」は出走する6艇(6選手)を比較するためのものですが、こういう使い方をすれば選手の特徴というかコース別の得手・不得手を知ることもできます。いや、この選手個人のコース別の一覧表示機能はありませんけどね(笑)。
まとめます。
スタート力は必要。スタート力があれば、ターンが普通の腕前でも前に出て展開を切り開くことができるから。
いや、菊地は普通の腕前ではない。特に2マークの展開を読んでの決め打ちまくり差し(切り込み差し)なんてめっちゃ秀逸。
でも、SG/G1が主戦場ということを考えれば、周囲には同じぐらいの技量を持った選手がごまんといる。
SG/G1戦線においては菊地の技量は普通なんだと無理やり仮定して考えてみると、彼がこのSG/G1戦線で「上位の活躍」ができているのはつまり「スタート力」なんじゃないかと。この戦線でこのスタートをやれてるからこそ上位で活躍できているわけで(だから彼が一般戦に降りれば無双になるんだろうけど)・・・
でも実際は「スタート力」だけじゃないんだろうな。秋山が良い例で、スタートが遅くても挽回できることを証明している選手がいるのだから。
でも・・・
前回の記事で「3909佐々木康幸も良いですし、3995重野哲之も悪くないですが、これについては後で考察します。」と書きました件ですが・・・(あ、前回の記事で掲載していた「選手データ詳細ウィンドウ」には「枠なり進入フィルタ」を掛けてます。つまり佐々木は2コーススタートにおける推移グラフで、重野哲之は5コーススタートにおける推移グラフであり、6コース菊地の推移グラフと直接比較できるものではありませんが)・・・それでも佐々木康幸の「2コースからのスタートタイミングゾーン」は良かった。重野哲之も良さそう。
なのに・・・現在はそこまで活躍できていない(失礼)。
秋山にしろ佐々木にしろ重野にしろ・・・現在G1には出てますがSG常連までは届いていない。もちろん彼らは優秀な選手ですからまたSG戦線に戻って来るとは思いますが、
「スタート力がある」か「ターン力」があるか、どちらか一方があればG1戦線に居ることができるが、両方を兼ね備えてないとSG戦線には居られない・・・ということでしょうか。
つまりですね・・・
「スタート力」があって、かつ「ターン力」もある選手が居るのがSGの世界。
どちらか一方がある選手が居るのがG1の世界。
ならば・・・一般戦は?
【逆説的結論】(一所懸命に走っている選手に対して失礼な表現をお詫びします)
飛び抜けた技量が無いから一般戦線に居るわけだが、それでも千人を超える選手がいるのだから技量には差があるはずだ。しかし「技量」というものは数値で測れない。全国勝率とかコース別の入賞率とか展示タイムとかを使ってなんとなく測ることはできるが、それらの数値を比較したり数値の差を評価する良い方法が無いのだ。
例えば1号艇選手の1コースからの1着率30%と4号艇選手の4コースからの1着率20%をどう比較したらいい?1号艇選手は全国勝率4.45で、4号艇選手は4.85だった。どちらが優れていてどちらが強いのかを明確に判断することはできない。
全国勝率3.50の1号艇選手の1コース1着率0%と全国勝率4.75の3号艇選手の3コース1着率20%というような、大きくて明確な差がある時は別だが、数値としての差はあるが明確じゃないケースを便宜上「技量はおしなべて平均的で大きな差はない」と仮定して考えた場合・・・残るは「スタート力」しかない。
スタートが早い奴は強い奴。こう判断しても良いんじゃないかと。ここは一般戦だ。一般戦ならスタート力さえあれば勝てるんじゃないか?スタートが早いだけでそこそこ勝てる世界なんじゃないか?多分、絶対、必ず。
菊地みたいにどのコースからでも安定して早いっていう選手は少ないだろうけど、単にスタートが早い選手なら菊地以外にもまだまだいるはずで、外コースからだと早いとか、6コースはダメだけど4・5コースからだと結構早くて、実際連に絡んでいる・・・という選手は居ないだろうか?
この「選手データ詳細ウィンドウ」の機能を使って「スタート力」について深く考えてみて下さい。一番上の世界の「ほとんど誤差レベルのような数値の差」を正しく読んで判断しろと言ってるわけじゃない。一番下の世界で「大まかでも良いから、まだ知られてない選手の知られざる数値」を見つけてみてください。
やり方は簡単です。普通にレースをQuickした時「選手データ詳細ウィンドウ」も開いてみて・・・「あれ、こいつ、5コースからのスタートめっちゃ早いやん!」というのに気づいたら、「選手別」タブや「All Data」タブでその選手のデータをフィルタ機能を使って絞り込み、着順位を確認し・・・
きらりと光る数値を見つけられたら・・・決して誰にも知らせず、「とかで」のRacerタブにそっと登録して・・・しばらくの間、追っかけてみてください。
あなたの舟券収支が上向くきっかけになると思いますよ。
多分、絶対、必ず。
追伸:
引退してしまったけど瀬尾達也とかスタート早かったですよね。調べてみようと思ったんですが、もうデータがありませんでした。瀬尾は2020年3月13日に引退してたようでして・・・RDBファイルで検索できる期間は現在日より過去半年(または1年)前まで。それよりも前のデータは検索できません。そういう仕様です。斉藤の手元(のパソコン内)には2003年以降のデータが保存されてるんですが、そんなのをサーバーにアップしたら一発で容量オーバーでしょうし(笑)、そんなのをダウンロードしようとしたら多分絶対必ずユーザーさんのパソコンはメモリ不足でフリーズするでしょう(笑)。
RDBファイルとは「リアルデータベースファイル」の意味ですから・・・検索できるのは「リアルなここ最近」のデータのみです。でも一般的には1年間分もあれば充分だと思います。それよりも昔のデータって、逆に信頼度落ちるんですよ。選手も成長したり老化したりしますからね(笑)。
追伸:2
願わくば早く菊地に賞金王を獲って欲しい。黄金のヘルメットにふさわしい選手だと思うから。